最後の医者は桜を見上げて君を想う~名言集②~
こんばんは!
『最後の医者は桜を見上げて君を想う』の名言集第2弾です。
・奇跡の存在を患者に押し付ける。
それがどれほど残酷なことかわかっているのか?
延命治療中に奇跡が起こる可能性があるため、絶対に諦めてはいけないと話す福原。
その考えを押し付けることの残酷さを話す桐子の言葉です。
『奇跡』が起こることは確かにあります。
でも奇跡を待ち続けたけれど起こらなかったという場面のほうが圧倒的に多いのが現実です。
簡単に『奇跡を信じて頑張りましょう』なんて言えません。
ただ奇跡を信じたくなる気持ちもわかります。
・世界って生きていく人の場所なんですよね。
自分が病気になって、初めて知りました。
世界は私を❞近いうちにいなくなる人❞と扱いざるを得ない。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)に罹患した少女が話したことです。
患者さんは医者を目指し3浪した末、医学部に入学した矢先でした。
普段は何も気にせず生活していますが、病気にかかり不自由な生活を送るようになると、普段の何気ない生活が急に不便の感じるのです。
いくらバリアフリーが進んでいるとはいえ、そんなのたかがしれています。
周りの視線も気になるでしょう。
僕は職場や看護学生時代に患者体験をしたことがありますが、まあ不便なことがたくさんありました。
普段は何も気にならないちょっとした段差さえも、どうやったら登れるのか?と考えなければなりません。
こんなことが毎日続くのです。
『生きていく人の場所』という言葉で考えさせられました。
街中で困っている方を見た際は、声をかけていきたいなと思います。
・困難は、前に進まない理由にはならないさ。
何とかするんだよ。
先ほど紹介したALSの患者さんに対して、医学生を続けるか退学するか担当医とな音山、桐子、福原で意見が分かれます。
奇跡の可能性を信じる福原は対応方法はいくらでもあることを話します。
確かに対応方法はあります。
ただそれには周りの協力や理解、お金、その他様々な困難があります。
最終的に大切なのは『本人の意志』だと思います。
ALSは治療法が確立しておらず、徐々に体の自由が利かなくなり、最後は呼吸筋の機能低下で人工呼吸器なしでは生きていけなくなります。
病状の進行度は人それぞれですが、最後に残る道は『一生人工呼吸器で寝たきりの生活』か『死』です。
若くして罹患するとより進行が速いと言われています。
『困難は前に進まない理由にはならない』
それはそうだとは思います。
しかし、困難に立ち向かう権利と同じぐらい、立ち向かわない権利もあると思います。